こんにちは、Yukiです。
「ワーホリに行ったら転職・再就職はむずかしいの？」
「どんなに手を打っても人生後退しちゃうのかな」
「キャリアアップにつなげるには、どうしたらいい？」
日本はレールを外れることへのリスクが大きい社会だと感じます。
ワーホリで社会人から脱線してしまったら、どんな現実が待っているのか、私の実体験を紹介したいと思います。
カナダで30代以降でもキャリアを中断して大学に通い直す文化を知って、とても驚きました。でも同時に、未来を後からでも描き直せるって本当にステキなことだなと心から感銘を受けたのを覚えています。
この記事では、私がワーキングホリデーから帰国後、どんな苦労をしたか、なぜ就職に苦戦したか、そしてその経験がどのように人生に活きていったかを、赤裸々に書いていきます。
ワーホリ後、なかなか就職ができない現実
日本では英語が5本の指に入る最強の武器。自分の英会話力も満足とは言わないまでも、現地生活や仕事で困らない程度には話せるようになった。これで、学生時代から夢だったグローバルな仕事に就けるはず。転職活動はめんどくさいし嫌いだけど、それでも大きな期待を持って1年半のカナダ生活から帰国しました。
いざワーホリ後の転職活動について調べてみると、「ワーホリは遊び」「社会人としてブランク期間」という強烈なキーワードが検索に並んでいました。
ワーホリ自体はぜんぜん有利じゃないじゃん
完全なるキャリアチェンジが希望で、「異業界」「英語を使う」「マーケティング」とどれも未経験の分野で転職活動を始めました。
英語ができれば無双できると思ってたんだけど、どうやらことワーホリに関しては必ずしもそうではなさそうな雰囲気。私は幸か不幸か（？）ワーホリ前にこの事実に気づいていなかったのですが、事前に知っていたら果たしてワーホリ後に英語を活かして無事働けるのか？どうやってアピールしたらいいのか？かなり気になるところ。
海外大卒ならそれだけで箔がつく。でもワーホリだと、面接官の反応は至って冷静なことにちょっとショックを受けました。個人的には有り金はたいて一世一代の大勝負ともいえる自己投資をしたつもりだから、もう少し前のめりな反応を期待してたんですけど。
面接の内容は9割が「なぜ我が社に？」「あなたはどう貢献できるの？」と、まぁ新卒の就活と変わらないことばかり。今考えればそんなの当たり前なんだけど、舞い上がっていた当時の自分は海外大学卒とは言わないまでもワーホリに行った事実自体が武器になると勘違いしていたことを、思い知らされました。
その後紆余曲折を経て、最終的に腰を据えるまでに1年以上かかっています。
1年以上かかって再就職へ
転職中は、書類で落とされてばっかりというわけではありません。何十社も面接は受けたし、2次3次選考へと進んだことも少なくありません。ただ半年以上の求職の末やっと見つけた、ぜひ働きたいと思っていたヨーロッパ企業の最終面接で、日本の責任者からは高評価だったにもかかわらず、職種未経験だからという理由で本国からNGを食らったときは、さすがに落ち込みました。
保険として受けた好きでもない企業から内定をもらい、実は少しの間働いたこともあったんです。しかし100年企業だったその社風がストレスで体調を崩し、すぐにやめてしまいました。再び転職活動を始め、最終的に英語を活用する外資の仕事で落ち着いたのは、帰国から1年2ヶ月後でした。
なぜ就職できなかったのか？
後になって分かるのですが、理由は主に3つありました。
1. 英語が武器にならなかった
日本人全体で見れば英語力は武器になり、英語求人へのアクセス権を手にできます。でも、英語求人の応募者という枠内で見ると、数ある英語話者のうちの一人。すでに英語を使って働いている猛者たちと、英語業務未経験という立場で争わなくてはなりません。こんな単純なことに気づいていませんでした。
2. 未経験分野に飛び込んだ
私は新卒で営業販売の仕事をしていて、そこからマーケティングという近いようで未経験の職種へ、しかも異業界でキャリアチェンジを試みていました。英語で働くのも初めて。すべてが振り出しからという状況は、転職において丸腰で戦っているようなものです。そんな状況で紹介してもらえるマーケティング求人も少なかったのが現実でした。逆に営業職なら内定も出やすかったです。
3. 社風の合わない会社が多すぎた
実は個人的にはこれが一番苦戦の理由だったと感じています。学生時代から、古い昭和なにおいの企業や働き方が大嫌いでした。さらにカナダで欧米的な労働観を学んでしまったため、選考が進んだ古臭い営業職をいくつもお断りしてしまっていました。古くても営業職でも受け入れていれば、2ヶ月くらいで内定できていました。
ワーホリでも内定獲得は難しくない
たくさん選考に落ちたけども、いくつかの（あまり本意でなかった）企業から内定をもらったのも事実。ワーホリで英語力が付けば英語求人という土俵に立てるのは間違いありません。中小企業ならワーホリだからといって門前払いされることもありません。あとはスキルなど仕事力の適正しだいかなと。ワーホリに行ける20代という若さも当然、めちゃくちゃ強力な武器でもあります。日本はまだまだ若手を育てる文化ですからね。
友人でも、海外経験をダイレクトに活かして留学エージェントの現地勤務となった人がいました。英語があまり得意でなかった人も、前職と同じ業界で大きな企業にキャリアアップした人たちもいます。元ホテルマンの台湾人の友人は、日本で都心にある誰もが憧れるラグジュアリーホテルに受かり働いていました。
再就職が不利になる人の特徴
自身の経験や数々の友人を見てきて感じる英語キャリア転職へのマイナス行動は次のようなものが挙げられます。
軸足を残さない転職：まずワーホリに限らず転職の大前提は「業界 x 職種」のうち一つ以上は残すこと。私は両方とも未経験となる動き方をしたので、若さとポータブルスキルを売るしかなく苦しい戦いとなりました。
英語だけが転職の目的：これもどこでも必ず言われますが、英語ポジションでは英語力はあって当たり前。仕事スキルでどう貢献できるの？と問われます。英語を使う仕事がしたいです！という動機だけでは欲しがってもらえません。
ワーホリに芯がない：ワーホリはブランクと言われるくらいですから、フラフラ過ごしてたらマイナスです。現地でこれだけ挑戦と努力して、この仕事に必要な経験を磨いてきました！という姿勢が見えないといけません。
でもやっぱりワーホリ経験は強い
上記さえ対策しておけば、ワーホリで得た能力ってほんとうに武器になるし、それ以上に個人の自己成長としての効果がハンパじゃないです。
社会においてなら「英語力」はもちろん、外国人、異文化に恐れない「適応力」、目線の違う人々との「コミュニケーションスキル」、「グローバル視点」は超貴重な能力です。明らかにこれらは、ワーホリ前には持ち合わせてなかった能力。
それだけでなく、自分には可能性があると自己肯定感が持てて人生も輝いてきます。努力する精神力もつくし、日本の常識に縛られず人生開拓するマインドも育ちます。帰国後は人生史上最高の、マリオカートのスター状態になれるんです。
だから海外で経験したことを丁寧に咀嚼して、自分の言葉で語れるようにすれば、キャリアも自己実現でも大きく前に進めることができます。
ワーホリを活かす方法と、私的おすすめの仕事
渡航前段階からちゃんと先を見据えていれば、もっとよい結果が待っているはず。私がもう一度戻れるなら、こうしておけばよかったなというのも含めてまとめてみます。
ワーホリに行く前は、しっかり目標を書き出しておくことが一番大切です。帰国直後とその5年後にどうなっていたいか言語化します。そのうえで今、現地で怖気づかないくらいに英語に慣れておき、キャリア目標との整合性をプロと一緒に整理しておいてもいいかもしれません。
ワーホリ後は改めて、海外生活で得たことを棚卸し、強みという形に変換します。さらに英語力をTOEICで数値化して証明します。仕事探しは必ず転職エージェント数社からアドバイスもらいつつ進めていきます。
ちなみに超個人的好み満載ですが、次のような業種職種がいいかなと。
外資：オンオフきっちり分けられて人生楽しい。成長する世界の生産性高い働き方を学べる。外国人と働くスキルがつき、将来移住する準備になるかも？
中小企業：個人の力が発揮できる。社会人ワーホリに行くほどのあなたの行動力で、オーナーシップを持って仕事ができる。
メーカー：ホワイトが多い。人材業界一筋の友人の「私が転職するなら絶対メーカー」というアドバイスは本当だと思った。メーカーは寝ている間にもモノが売れて利益が出る。
マーケティング：超面白い。海外に精通するそのアンテナ感度の良さをダイレクトに活かせる職種。
ワーホリ帰国後の就活が不安なあなたへ
もし過去に戻ってワーホリに行くか選べるなら、私は間違いなくもう一度行きます。ただし闇雲に行くのではなく、帰国後の職種などをもう少し見据えておくべきだったなと。マーケにも興味があったから、カナダで一度だけインターンに応募したことがあったんです。結果、返信がなかったのですが、キャリアパスがマーケで固まってたら、他にも現地でどんどん同様の仕事に応募しまくることができたなぁと少し悔やんでいます。
ま、帰国後にやりたいことを固めるのが、何よりもむずかしいんですけどね。そこはこんまり「ときめき」を判断基準にして心に素直になるしかないかなと思います。
現地での学校やレジュメだけでなく帰国後のキャリアプランまで含めて考えてくれる留学エージェントを3社くらいあたって、比較しながら信頼できる担当者を見つけてみましょう。
また転職エージェントは完全無料でプロがキャリア相談に乗ってくれます。転職時期は未定でも登録できるので、ゼロからグローバルキャリアを目指したいが、自分のスキルならどんなキャリアパスが描きやすそうか、話しながら渡航前に自己理解を進めるのも良いと思います。行く先が見えると渡航中のやるべきポイントもはっきりしてきます。
まとめ：ワーホリは渡航前から始まっている
帰国後に英語キャリアを目指すという点は明確だったけど、英語が武器になるという勘違いと転職の上手なコツを知らなかったがために、私は1年以上も苦労してやっと仕事にありつけました。
でも選り好みさえしなければ、2ヶ月で内定も出ていました。社会人ワーホリは人生終わるような言われ方はあるけど、真面目に取り組めばしっかり評価はしてもらえます。渡航前からもっと先を見据えて計画すれば、より良い成果を得られたと思います。
キャリアだけでなく、自分の夢やバイタリティも育って、今ではあの経験が人生を変える“始まり”だったと確信しています。
ワーホリ帰国後の未来は、自分次第で切り拓けます。
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